フランセス山小屋からグレイ氷河 – パイネWコーストレッキング3

パイネ国立公園のWコース終盤の4日目に歩いた記録を記載しています。(2017年春)
この日は宿泊していたfantastico surのフランセス山小屋からパイネグランデを通過し、グレイ山小屋まで行きました。夜はグレイ氷河のすぐ近くのVertice運営のグレイ山小屋(30$)に宿泊しました。

 

フランセス山小屋からパイネグランデ

山小屋を朝9時に出発。宿が用意した朝ごはんを食べている旅行者もいました。よく朝ごはんにそんな高い金が払えるなあと思いつつ、プエルトナタレスのスーパーで買っておいた激安クッキーを食べながら歩きました。

30分ほどで昨日も通過したイタリアーノキャンプ場に着きました。ブリタニコキャンプ場方向に歩いた昨日とは異なり今日はパイネグランデ方向に進みます。

イタリアーノとパイネグランデの中間で枯れた樹木ばかりの場所を通過しました。

山火事の痕跡

かなり広範囲でした。2011年12月から2012年1月に発生したという山火事によるものだと思います。
この山火事では1万ヘクタール以上が焼けてしまったそうです。

焚火が禁止されており、ガスストーブの火を使った調理も決められた場所でしかしてはいけないという厳しいルールがあるのも納得できます。


この日の天気は快晴で湖の色が綺麗な水色に見えました。

出発して4時間経った13時にパイネグランデに到着しました。

奥に見えるのがパイネグランデの山小屋

グレイ氷河方面とイタリーアーノキャンプ場の分岐点に付近には国立公園レンジャーの小屋がありました。レンジャーが宿泊施設を予約している証拠を確認してくるのかと思いましたが、特にそんなことはなかったです。

レンジャー小屋にプデートまでの船のタイムスケジュールが小屋に貼ってありました。
2017年3月は9:35, 11:35, 17:00, 18:35にパイネグランデ発です。
4本しかない上に大きい船ではないですが、特に整理券をもらったり、予約したりすることはできないので、人を詰め込めばほぼ乗り切れるのでしょう。
翌日は17:00の船に乗るつもりでグレイ山小屋からパイネグランデまで戻ってきたいと思います。

パイネグランデからグレイ山小屋

グレイ山小屋まではグレイ湖の東側を歩いて行きます。


パイネグランデからの高低差で言うと250mしかありませんが峠を越えます。一日はテント内で休憩していたと言えど、トレッキングを開始して4日目なので登りはかなり辛く感じます。この時期には持ってきた食料が1/4になっていたので重量が減ったのが救いでした。

グレイ湖

グレイ湖には所々に流氷が浮かんでいます。青白い色をしています。陸にある氷河は白く見えるのに、海に浮いているものはこんなに青く見えるんでしょうか。
この日歩いた行程の景色はきれいでしたが、前日までのWコースの東側や中央に比べるとかなり劣ると感じました。翌日のグレイ氷河に期待です。
また前日のキャンプラストーレスからフランセスの行程では雨でできた小川を靴を脱いで渡るというような状況になりましたが、この日のルートにはそのような場所もなく快適に歩くことができました。

 

グレイ山小屋

グレイ山小屋には18時に到着しました。

ここでもテント泊は可能ですが、予約でいっぱいだったため仕方なく4人部屋のドミトリーを選択しました。
30$なのでこの周辺の普通のドミトリーと比べても特に高くは感じません。
シャワーやトイレも清潔でした。宿泊施設の隣にある小さい小屋が調理場となっており、ガスストーブの使用が許可されていました。ここで荷物の重量を減らすためにもって来た缶詰、パスタなどをほとんど消費しました。

到着が18時ということもあり、暗くなっていたのでグレイ氷河は翌日見に行くことにして、到着してからは部屋でゆっくりしていました。
同室は偶然かもしれませんが、アジア人だけでした。
同室の台湾人女性にこの次はどこの国に行くのと聞いたら、「次の国は特に決めてない、帰国時期も決めてない」とのことでした。
先のことを考えずに気ままに旅行できるのは素晴らしいですね。やはり南米まで来るとこのような長期旅行者に頻繁に会います。私も世界一周していた時を思い出しました。

 

フランセス山小屋からグレイ山小屋のまとめ

費用

宿泊 : 30$

歩行時間

9時間(休憩を含む)

私はWコースの東側からトレッキングを開始したので今回の行程を歩く段階でかなり疲れていました。西側からスタートした場合は休憩を入れても7時間ほどで済むと思います。

パイネグランデに設置されている標識

パイネグランデの標識ではイタリアーノキャンプ場・グレイ山小屋の間が計18.6km、所要時間は6時間となっています。

Wコース西側のグレイ山小屋までの景色はちょっと物足りない

すでにパイネ国立公園に入って4日目になっていたということもあるとは思いますが、この日のトレッキングで見た景色は物足りなく感じました。唯一興味深かったのは青白い流氷が湖に点在していることでした。

パイネ国立公園で十分な滞在時間が取れない方はパイネグランデからグレイ氷河のルートを削ってしまってもよいかもしれません。

グレイ山小屋は非常に設備が整っており、値段も手ごろ

Vertice運営のグレイ山小屋はドミトリーが30$という非常に手ごろな値段で泊まることのできる施設でした。部屋の中やシャワー・トイレなどの共同設備も清潔でゆっくり疲れをとることができました。
30$なので天気予報で雨の日があるのであればここで連泊して調整するのもよいと思います。

グレイ山小屋を含むパイネ国立公園の宿泊施設の予約方法は以下の記事でまとめています。
パイネ国立公園のアクセス方法・トレッキングルートと宿泊予約方法

ラストーレスからフランセス山小屋・フランセス谷往復 – パイネWコーストレッキング2

Wコーストレッキング中盤の3日目に歩いた記録を記載しています(時期は2017年春です)。この日の歩行時間は11時間でした。

Wコース初日のトーレスデルパイネ往復の記事は以下です。
トーレスデルパイネ往復 – パイネWコーストレッキング1

Wコースの中央ではキャンプ場に宿泊したかったのですが、予約が取れなかったため、フランセス山小屋(105$)に宿泊することにしました。
予約方法については以下の記事に詳しく書いています。
パイネ国立公園のアクセス方法・トレッキングルートと宿泊予約方法

 

キャンプラストーレスからロスクエルノス

朝7:00にラストーレスを出発しました。もっと早く出発したかったのですが、起きることができませんでした。前日は一日中テントの中でごろごろしていたので体力的には早起きできたのですが…


朝7:00の時点では曇りです。


初日にラストーレス往復の際にも来た分岐点です。今回はCAMPING CUERNOS FRANCESと書いてある方向に進みます。

歩き始めて30分ほどで道が小川で分断されている地点に来ました。

昨日の雨でこうなったのでしょうか。
足が濡れずに渡れる箇所がなかったので、靴を脱いではだしで渡りました。水はすごく冷たいです。


湖の北側を歩きます。


時々小雨が降りました。雨が上がった後には虹がでていて非常にきれいな景色が見ることができました。


道を分断している川の部分以外は非常に歩きやすかったです。

 

ロスクエルノスからフランセス山小屋


休憩も挟みつつ4時間半ほどでロスクエルノスに到着しました。ここにはキャンプ場と山小屋があります。


ロスクエルノスから少し先に進むと、湖の端を歩くことになります。この岸で休んでいる旅行者が多かったです。

ロスクエルノスから1時間ほどでフランセスの山小屋・キャンプ場に着きました。
今夜はここの山小屋に泊まります。2017年の春時点で105$もしました。

 

フランセス山小屋からフランセス展望台

フランセス山小屋ではチェックインだけ済ませ、荷物を置いてフランセス展望台、ブリタニコ展望台を目指して歩きました。
最初の内は天気が良いとは言えないものの雨は降っていませんでした。


イタリアーノキャンプ場方面を見ると湖が綺麗に見えます。


フランセス川に沿って登っていきます。


フランセス展望台のさらにその向こうにブリタニコキャンプ場と展望台があります。


フランセス展望台を抜けると樹林帯に入ります。樹林帯は雨風をしのげるので非常に良い場所でした。


樹林帯を抜けた後は立っているのも厳しいくらいの強風と雨に襲われたため、ブリタニコまで行くのを諦めて引き返しました。
さすが嵐の大地と呼ばれるだけはあります。這いつくばるようにして樹林帯に避難しました。

イタリアーノキャンプ場の方まで下っていくと晴れていました。少し場所が違うだけで天気も全然違います。

 

フランセス山小屋

フランセス谷からフランセス山小屋に帰ってきたのは午後6時ごろですが、その時には暗くなっていました。

私の泊まったフランセス山小屋は天井がテント素材でできたドーム状になっていました。ユニークな作りですが、雨が降っていたの雨の音が響きました。
シャワーやトイレは付いています。

コンセントは各ベッドの隣にあるので各自使うことができます。キャンプ続きでカメラなどの充電ができていない旅行者には助かります。
ただそれを考えても1万円を超える値段は高すぎると思います。

 

ラストーレスからフランセス山小屋・フランセス谷往復のまとめ

費用

フランセス山小屋宿泊:105$
私が宿泊したパイネ国立公園の宿でここが一番高かったです。

歩行時間

11時間(休憩を含む)
パイネ国立公園ではこの日が最も長く歩いた日でした。

急に暴風雨に見舞われる可能性がある

晴れているからと言って、雨具や防寒具を宿やテントに置いていくのは辞めたほうがよいと思います。登っていった先で天候がどうなるかわからないので念のためもっていきましょう。

次の記事でグレイ氷河までのトレッキング時の記録を書きます。