アフリカを縦断しようとする長期旅行者がよく使うのがエジプトのアスワンとスーダンのワディハルファ間を行き来する週一回のフェリー
乗客の多さと過酷な環境であることで有名です。
2018年現在の情報を調べてみると、なんとバスでエジプトからスーダンまで行けてしまうようです。便利な世の中になりましたね。
わざわざこの記事のルートをたどる者好きな人はほとんどいないと思いますが、もしこのルートをたどる人がいれば参考になると思います。
チケットは2013年1月の時点では乗船当日に港でも買えたようですが、先に買っておく方がベターでしょう。
ここでチケット購入について詳しく書いてます。
スーダンへのエジプトのアスワンからのフェリーチケット
乗船初日
アスワンからスーダンのワディハルファへのフェリーが出る船着き場には3等列車で行ける。
タクシーでも行けるが3等列車が1.5ポンドなのでものすごく安い! 料金は列車内で車掌に払う
アスワン駅から朝8:00に出発する列車に乗った。
スーダンへのフェリーが出るので大勢の人がこの列車に乗るのかと思っていたがそんなことはなかった。
終点の列車駅に着いて若干来た方向に戻り、駅から出ると大量の人がいた。
ここが船着き場だった。
どう見てもみんな荷物が多すぎる。
大型バスやハイエースが何台か止まっていた。列車を使わずにみんなこのように荷物を輸送できる手段で来るのだろう
イミグレーションに進む方向の門が閉まっており、みんなこの前で座って待っていた。
自分もここに一緒に座って待つ。
門が開いたと同時に一斉に雪崩のようにみんな突っ込んでいく。
それを静止する係員がいるが、その係員の目を盗んで先に進んだり、係員と口喧嘩を始める者もいる。
スーダンへのフェリーはボロボロで環境がひどいと聞いていたが、乗る前からこれでは先が思いやられる。
ひとまずこのゲートのところで港使用税40ポンドを払う
そして先に進む
次は出国手続きだが、ここで出国税2ポンドを払う
ここでも大量の人ともみくちゃになった。
なんとか手続きを済ませ船着き場に向かった。
他にも船は泊まっていたが、聞いてはいたとおり、乗るフェリーはかなりボロボロだ。
しかも港にいた人数を考えるとやけに小さい。
すぐに乗りこみ、荷物を置いて席を確保した。
結局乗りこめたのは11:30頃だったが、この時点では席はだいぶあいていた。
しかしどんどん人と荷物が積まれてきて12:30頃には座るところはほぼなくなった。
結局韓国人旅行者2人と日本人旅行者1人が後から来たので4人で固まることにした。
これでトイレに行っても場所を奪われることはなくなった。
デッキに行ってみたところここは船内よりもさらに荷物と人だらけだった。
救命用ボートの中にも人が乗っていた。
どうなってんねん
この船よく沈まないなあ
エジプトはアフリカという感じがしなかったが、この船はTHE アフリカという感じだ。
これ以降はずっとこんな感じなのだろうか。
大量のテレビのチューナを持っていた席の近くのスーダン人のおっさんに聞くと、エジプトで買い物をしてそれをスーダンの自分の店で売るらしい
船で輸入という方法を取ると税金を取られるから自分でこのように運んだほうが安いのだろうか?
荷物の重さ制限するとか一定重量以上は追加料金をとるなどすればいいのに
実際のところ、船内の席は荷物を通路に置いたり、席に寝そべることをやめれば、もう少し多くの人が船内に座ることができるのだが、譲り合いの精神というものはないらしい。
5人分の席を一人占めして寝ころんでいるおっさんもいる。
出発したのは17:00頃だったと思う。これで確実にスーダンに行けるとわかり、安心した。
といっても周りに荷物だらけで油断すると席を奪われる可能性があるので、落ち着いてはいられなかった。
船の乗客には外国人に興味のあるものも多く、しょっちゅうどこから来たのか?とかスーダンに何をしに行くのかとか尋ねられた。
そもそもこの乗客たちは暇つぶしをするものを持ちこんでいないので話すしかすることがないようだった。
服装がおしゃれなスーダン人もおり、かなり仲良くなった。イギリスに留学していたらしく、英語もかなり流暢。
将来はイギリスに住みたいと言っていた。
夕食は食堂に食べに行く。
食堂もかなり混んでいるのでちょっと列に並ぶ。
食事は焼いたチキンと野菜があった気がする。とにかくそこそこお腹が膨れた。
船の2階に行ってスーダンの入国手続きをしてもらった。これはすぐに終わる
夜はかなり冷えるので船内を確保できてよかった。ちなみに一等船室はそこそこ綺麗で、トイレも一等専用の物がある。
2日目
朝にアブシンベル付近を通過するので一等区画にあるデッキに行った。おそらく一等区画は二等の人たちは行けないようなのだが、外国人ということで行かせてもらえたようだ。
一等のトイレは二等より綺麗だったが、水漏れしていたらしく、床が水浸しだった。
アブシンベルとの距離はそこそこあるが、見ることはできた。
結局12:00頃にスーダンのワディハルファの船着き場に着いた。
降りるのもなかなか困難を極めていた。みんな大量の荷物を運びだそうとするので通路を通りにくい。
窓から荷物を運び出すものもいた。
なんとか船から降りた後に外をみてみたが、船着き場と言ってもほぼ何もない
エジプトの船着き場はまだ建物を見ることができたが、こちらは荷物チェック用小屋があるくらいだ。
ここからは乗り合いハイエースでワディハルファの中心部に行ける。
チケットを買うのも、実際に乗るのもだいぶ体力を使うフェリーだが、なにはともあれスーダンに無事に移動できてよかった。
チケット購入の参考:スーダンへのエジプトのアスワンからのフェリーチケット