パタゴニアのアルゼンチン側にあるフィッツロイ山(Fitz Roy)周辺を4泊5日でトレッキングしました。
キャンプ3泊、エルチャルテンのホステル1泊です。フィッツロイ山はアウトドアブランドの「パタゴニア」のロゴにもなっている場所です。最高の景色が楽しめました。
目次
アクセス
フィッツ・ロイ山の麓の街はエル・チャルテンです。エル・チャルテンの街から徒歩ですぐにトレッキングルートに入ることができます。
エルチャルテン自体は小さな町で、30分ほどあれば一通り見て回れます。街にあるのはほとんどが宿や土産物、キャンプ用品店など、トレッキング旅行者向けの施設です。
エルチャルテンにはバスで簡単にアクセスできました。
エルカラファテからエルチャルテンへのバス
エルチャルテンにはペリト・モレノ氷河で有名なエルカラファテから多数のバスがでています。ほとんどのフィッツロイでトレッキングする予定の旅行者がここからバスに乗るので、前日にはチケットを買っておく方がよいでしょう。
所要時間 : 2.5時間
料金 : 450ペソ
ビジターセンターで下車する必要あり
バスはエルチャルテンのバスターミナルに到着する前に、ビジターセンターに寄ります。全員ここで一度下車することになり、注意事項などを説明されます。ビジターセンターの閉館時間以降に到着した場合は、寄ることはないでしょう。またエルカラファテの空港からの直通見にバスのようなツアー会社を通して予約したものも、ここには寄っていかないようです。
同じパタゴニアにあるチリ側のパイネ国立公園だと、高い入場料を取られますが、エルチャルテンでは入場料は取られません。
フィッツロイ山はキャンプも無料なので、かなりの違いですね。
トレッキングルート
エルチャルテンの街からのトレッキングコースは以下のようになっています。
エルチャルテン > ロストレス湖(図1)
所要時間 : 約6時間
エルチャルテンまで来たトレッキング旅行者のほとんどが通るメインのルートです。
エルチャルテンの北側から登山を開始し、ポインセノットキャンプ場を通過してロストレス湖まで歩きます。
途中にカプリ湖経由のルートと経由しないルートの分岐がありますが、すぐに合流します。
ポインセノットキャンプ場を過ぎたあたりからの1.5時間ほどは割と急な登りなのでかなり体力を消耗しますが、その価値はあります。
ロストレス湖でロストーレスの朝焼けを見たいのであれば、ポインセノットキャンプ場で一泊するのがおすすめです。
エルチャルテン > トーレ湖(図2)
所要時間 : 5時間
セロ・トーレの見えるトーレ湖まで行くトレッキングコースです。セロトーレ山自体はフィッツロイとは別物ですが、こちらも見ごたえがあります。
私が歩いていたとき、このルート上では日本人は見ませんでした。キャンプしている人の人数はポインセノットの1/3くらいでした。
ポインセノット(Poincenot) > トーレ湖 (図3)
所要時間 : 6時間
ポインセノットでもトーレ湖でも宿泊する人しか通らないであろうコースです。特にこの区間での見どころはありません。
エル・ピラール(El PilaR) > ポインセノット(図4)
エルチャルテンの町から一時間ほど車で移動して、北側のエル・ピラールからトレッキングを開始するコースです。
ピエドラス・ブランカス氷河(Piedras Blancas)の展望台(展望がいい場所)を通過するので、この氷河を見たい人にはおすすめです。
私はエル・ピラールからは歩いていませんが、ポインセノットからピエドラス・ブランカス氷河の展望台までは往復しました。エルカラファテでペリトモレノ氷河を見た人にとっては、それほどの見ごたえがないので、スキップしてもよいと思います。
エルチャルテン > ロスコンドレス(図5)
所要時間 : 1時間
エルチャルテンのビジターセンターから出ている看板に従っていけば比較的簡単に到着します。
コンドルを見ることができるからこのような名前になっているらしく、私も実際に上空を飛行しているコンドルを見ることができました。
街からすぐ行けてしまうので時間がないときにおすすめです。
日程
私がトレッキングしたときの日程です。
雨が降る可能性も考慮して、必要日数+2日くらいはエルチャルテンに滞在できる余裕のある日程でパタゴニアに来た方がよいと思います。
1日目
エルカラファテ朝発 > エルチャルテン > ポインセノットキャンプ場
宿泊 : ポインセノットキャンプ場
宿泊費 : 無料
2日目
ポインセノットキャンプ場で休憩(雨)
宿泊 : ポインセノットキャンプ場
宿泊費 : 無料
3日目
ポインセノットキャンプ場 > ロストレス湖(フィッツロイ山の朝焼けを見る) > ポインセノットキャンプ場 > ピエドラス・ブランカス氷河の展望台(エルぴらーるとポインセノットの中間) > ポインセノットキャンプ場 > トーレ湖キャンプ場
宿泊 : ト―レ湖キャンプ場
宿泊費 : 無料
4日目
トーレ湖キャンプ場 > エルチャルテン
宿泊 : エルチャルテンのホステル
宿泊費 : 120ペソ
5日目
エルチャルテン > ロスコンドレス > エルチャルテン > カプリ湖 > エルチャルテン
5日目はバリローチェ行きのバスが夜発だったため、これまで行けていなかったコースをトレッキングしました。
フィッツロイの宿泊施設・キャンプ場
エルチャルテンの宿泊施設
エルチャルテンにはトレッキング両者向け宿泊施設が非常に多く、宿泊場所に困ることはないと思います。庭でテント泊ができるホステルもあります。
ドミトリータイプなら2000円以下で泊まれました。
キャンプ場
チリ側のパイネ国立公園と違い、キャンプ場は無料です。そのかわり、パイネ国立公園ではキャンプ場の受付でテントなどを有料で借りることができたり、ホットシャワーを浴びることができましたが、フィッツロイではそのようなサービスはありません。
日本からパタゴニアにキャンプ道具を持ってきていない場合は、エルチャルテンの町で借りておきましょう。
以下で表記している所要時間はキャンプ道具や食料を背負っての時間なのでエルチャルテンから日帰りトレッキングの人は記載している時間の2/3くらいの時間で歩けると思います。
ポインセノット Poincenot
所在地:ロストレス湖とトーレ湖の分岐点付近(図1)
エルチャルテンからの所要時間 : 4時間
費用:無料
このキャンプ場で宿泊する人の多くは、ここを早朝に出発してフィッツロイの朝焼けをロストレス湖で見ようとする人です。
ここから1.5時間ほど登ればロストレス湖に着きます。カプリ湖のキャンプ場よりロストレス湖に近いので人気があります。
カプリ湖 Campamento Lago Capri
所在地 : カプリ湖の前(図2)
エルチャルテンからの所要時間 : 2時間
費用:無料
エルチャルテンの北側の登山口から登って行き、分岐を左側に進んだところにあるのがカプリ湖です。このキャンプ場はカプリ湖の目の前にあり、フィッツロイも見えるので、かなり景色のよいキャンプ場です。
多くの人がロストレス湖に近いポインセノットで宿泊するので、カプリ湖は混雑していません。
Agostini
所在地:トーレ湖の前(図3)
エルチャルテンからの所要時間 : 4時間
費用:無料
トーレ湖のすぐ近くにあるキャンプ場。セロトーレが見えますが、セロトーレがフィッツロイに比べてそれほど人気がないためか、利用者はかなり少なかったです。
まとめ
トレッキング目当ての旅行者にとってフィッツロイはパイネ国立公園と並ぶ有名な場所です。キャンプ地ですら前もっての予約が必要なパイネ国立公園だと、雨などの天候不良でも移動せざるを得ないときもあります。
フィッツロイはキャンプ地が無料で予約も不要なので、雨などであればそのままテントで待機しても問題ないです。テントの中でごろごろしているのが苦痛でない、私にとってはフィツロイは最高のトレッキング場所でした。
天候が悪くなることも珍しくないので、食料と日程には余裕をもってトレッキングされることをおすすめします。