パイネ国立公園の宿泊予約・アクセス・トレッキングルートまとめ

チリ側のパタゴニアを訪れた旅行者のほとんどが行くことになるのが、このトーレスデルパイネ(Torres del Paine)国立公園だと思います。このページではパイネ国立公園への移動手段、私が歩いたWコースのトレッキングルートや予約が必須の宿泊地予約方法についてまとめています。

トーレスデルパイネ(Torres Del Paine)

トーレスデルパイネ国立公園内の見どころはガイドブックを見たところWルートに集中しているようでしたので私は4泊5日でWルートをトレッキングすることにしました。
宿泊地の場所などは前もって調べていましたが、トーレスデルパイネ国立公園内の宿泊地の予約は必須であるという事実を知らなかったため現地で慌てて予約しました(2017年2月~3月)。

ルート概要

チリ側パタゴニアのトーレスデルパイネ国立公園にはいくつかのルートがありますが、基本的に南側を英語のWの字のように回る通称Wルート(最低3泊4日)と、北側を回り込みWルートも含めて山の周りを一周するOルート(一週間以上)があります。

他にもいくつか有名なコースがありますが、Wルートがそれらを網羅しています。
パイネ国立公園の入場料を徴収しているゲートが東側にあるので、私は東側からスタートすることにしました。

日程

11月から3月にかけてがパタゴニアのトレッキングシーズンとなっています。
私は2月末から3月初めにかけてパイネ国立公園をトレッキングしました。

1日目

プエルトナタレスを早朝に出発しラストーレスキャンプ場までバス > ラストーレス展望台 > ラストーレスキャンプ場
宿泊 : ラストーレスキャンプ場
宿泊費 : 15$

2日目

ラストーレスキャンプ場で休憩(雨の予報だったため)
宿泊 : ラストーレスキャンプ場
宿泊費 : 15$

3日目

ラストーレスキャンプ場 > フランセス山小屋 > フランセス展望台 > フランセス山小屋
強風のためブリタニコ展望台までたどり着いていません。
宿泊 : フランセス山小屋
宿泊費 : 105$

4日目

フランセス山小屋 > パイネグランデ(プデートからのカタマラン船の到着地) > グレイロッジ
宿泊 : グレイ山小屋
宿泊費 : 30$

5日目

グレイロッジ > パイネグランデ(プデートからのカタマラン船の到着地) > カタマラン船でプデート > 18:30発のバスでプエルトナタレス

パイネ国立公園へのアクセス

基本的にトレッキングをする旅行者はプエルトナタレスからバスに乗ってパイネ国立公園に行くことになると思います。

プエルトナタレスから来た場合はひとまず東側の入り口のラグナ・アマルガで入場料(ハイシーズン21000ペソ)を払うために下車します。
ここからはSECTOR CENTRAL(ラストーレス)までのバス(3000ペソ)に乗り換えるか、そのままバスでプデートまで行きカタマラン船に乗ってパイネグランデに行きます。

バス会社

プエルトナタレスからはほぼ同じ時間に複数のバス会社がパイネ国立公園までのバスを運行しています。
往復チケットを買うことができ、帰りは予約なしでどこから乗ってもよいようです。

私はいくつかのオフィスで聞いたところ往復7500ペソで最安値だった「フアンマリア」というバス会社を使いました。
バス会社によって価格が違うので時間があるならバスターミナル内に並んでいるオフィスを複数回って価格とサービスを吟味するといいと思います。

宿泊予約が必要

パイネ国立公園では宿泊・キャンプ可能な場所が決まっており、テントを持参しているからといって好きな場所でキャンプすることはできません。
宿泊が証明できるもの(ネットで予約した画面のプリントアウトなど)を持っていないとスタッフに止められるらしいです。

ただパタゴニアは天候が変わりやすく、雨が降る日もそこそこあります。国立公園内に入ってから宿泊場所を変えたり延泊したりすることは難しいので、前もって日本から予約していく場合は天候が悪く綺麗な景色が見えない日もあるかもしれないことを頭に入れておいた方がいいです。当然ですが晴れの予報日でも山の天気がすぐに変わることは承知の上で、天気予報を見つつ現地でネット予約しました。

晴れの予報の日でしたが、ブリタニコ展望台付近で急に大雨が降りました。

パイネ国立公園の宿泊施設・キャンプ場

パイネ国立公園にはキャンプ場、山小屋、ホテルの3つの種類があります。

キャンプ場

キャンプ場でも有料のものはシャワーが付いています。他と比べるととにかく安いです。1000円程度で泊まることが可能です。
安いことに加え、パタゴニアまで来る旅行者でテントで寝ることを拒む人が少ないせいか人気があり、予約しにくいです。

パイネグランデのキャンプ場

山小屋

ドミトリー形式のところが多いです。山小屋といえど、Wコースの中央のものは一泊1万円ほどします。
宿泊者と話していると、望んでここに泊まったというよりはキャンプ場が満員で予約できず、仕方なく泊まっている人ばかりでした。私もその一人です。

ホテル

泊まっていないのでわかりませんが、普通のホテルかと思います。ラストーレスのホテルを見た感じだと自然と調和した外観でした。非常に価格が高いです。

予約方法

非常に面倒なことに国立公園内のキャンプ場、宿泊施設は3つの団体が管理しています。Wルートではたいてい予約状況の関係で複数の管理団体から予約をすることになりますが、そのたびに別のウェブサイトで予約する必要があります。
※ウェブサイトで予約が上手くできない場合もあるようでした。

現地で直接予約する場合は各オフィスを回ることになります。プエルトナタレスはコンパクトな町ですが、それでも3つのオフィスを回るのは面倒です。

予約できるキャンプ場と運営団体は
CONAFのページの地図にまとまっています。

以下の3つが管理団体です。

CONAF

CONAFのWebページ
無料のキャンプ場が予約できる団体。

イタリアーノキャンプ場はWコースの中央にあることに加え、周辺の宿泊地の料金がかなり高いので非常に人気があります。また無料ということもあり、予定が確定していない段階で予約してしまう人も多いのだと思います。

予約するならパタゴニアに行くことが決まった段階でしてしまう方がよいでしょう。
私はここには泊まっていませんが、通過するときに見た感じではまだまだキャンプできるスペースはありました。人数制限を緩くしてほしいです。

ラストーレス展望台の近くのキャンプ地については非常に便利な場所にありますが、そもそも宿泊可能かどうかがわかりませんでした。

管理宿泊地
所在地 形態 料金 備考
イタリアーノ Italiano (Wコース中央) キャンプ場 無料 非常に人気
Campamento Torres(ラストーレス展望台のすぐ近く) キャンプ場 ? 宿泊可能かどうか不明
Acampar Paso(Wコース範囲外 グレイロッジの北にある) キャンプ場 ? 宿泊可能かどうか不明

 

Fantastico Sur

FANTASTICO SURのWebページ
予約ページ
Wコースの中央と東側で計5つの宿泊地を管理する団体。
キャンプ場以外の施設は非常に値段が高いです。

 

SECTOR CENTRAL(Conafの地図ではラストーレス)

所在地:Wコースの東端 国立公園入口から出ているバスが到着する。
予約サイトではSECTOR CENTRALと記載されています。
ほとんどの人がここに宿泊する。キャンプ場は非常に広く受け入れ数が多いようで予約しやすいです。

宿泊形態一覧
形態 料金 備考
キャンプ場(Camping Central) 15$~ Full Boardで82$
山小屋(Refugio Torre Central) 90$~ Full Boardで145$

 

チレーノ(Chileno)

所在地:ラストーレス展望台とホテルラストーレスの中間地点
現在予約できるかどうか不明

宿泊形態一覧
形態 料金 備考
キャンプ場 不明 不明

 

クエルノス(CUERNOS)

所在地:Wコース中央 イタリアーノキャンプ場の東に徒歩1時間
イタリアーノとは徒歩1時間ほど離れていますが、イタリアーノの代わりとしてこちらのキャンプ場を使うとよいと思います。

宿泊形態一覧
形態 料金 備考
キャンプ場 15$~
山小屋 90$~ Full boardで145$
キャビン 290$~ Full Board で345$
テント(テントは準備済み) 35$~ Full Board で105$。木製のフロアの上にFantastico Sur側で準備されたテントがあり、そこに宿泊する。

 

フランセス(FRANCES)

所在地:Wコース中央 イタリアーノキャンプ場の東に徒歩30分
無料のイタリアーノキャンプ場が予約できない場合こちらのキャンプ場を使うとよいと思います。
私はフランセスの山小屋に最安値で泊まりましたが105$かかりました。

宿泊形態一覧
形態 料金 備考
キャンプ場 15$~ Full boardで82$
テント(テントは準備済み) 35$~ Full Board で105$。木製のフロアの上にFantastico Sur側で準備されたテントがあり、そこに宿泊する。
山小屋 82$~ 屋根はドーム形状でテント素材のようなものでできていました。雨の音は響きます。

 

セロン(Seron)

所在地:ホテルラストーレスの北
Oサーキット上でWコース範囲外なのでこちらを利用する日本人は少ないと思います。他のFantastico Surのキャンプ地と比べて5$だけ価格が高いようです。

宿泊形態一覧
形態 料金 備考
キャンプ場 20$~ Full boardで90$
テント(テントは準備済み) 42$~

 

ラストーレス(SECTOR CENTRAL)のキャンプ場は非常に広く受け入れ数も多いので予約は他の場所に比べて簡単です。
基本的にラストーレスのキャンプ場以外は受け入れ人数に比べて予約したい人が多いので早めに予約しないといけません。
チレーノはラストーレス展望台で朝焼けをみたい人にはかなり良い場所だと思いますが、人気で予約が埋まっていました。

ラストーレスの予約に関してですが、予約ページでは【SECTOR CENTRAL】という名称になっているので注意が必要です。またキャンプ場などの予約ページでは最初から【FULLBOARD】にチェックが付いていて、オプションが付加される状態になっています。このまま予約するとキャンプ場でも一人当たり82$かかります。キャンプと思えない価格ですね。
【FULLBOARD】のチェックを外すと15$になります。15$の場合はオプションが一切ない状態なのでテントや寝袋は持参する必要があります。

 

VERTICE

VERTICEのWebページ
宿泊地紹介ページ
西側の宿泊地を管理している団体
DicksonとLos PerrosはWコース範囲外のOサーキット場の宿泊地になります。

キャンプ場や山小屋の値段が東側のFantastico Surよりも少しだけ安いです。
Full Boardオプションを選択すると55$追加で必要になるようです。

パイネグランデ(PAINE GRANDE)

所在地:Wコースの西側 カタマラン発着所付近
Wコースをトレッキングする場合、西側ではこのパイネグランデもしくは後述のグレイに泊まることになると思います。

宿泊形態一覧
形態 料金 備考
キャンプ場 10$~ Full boardのオプションを選択すると65$
山小屋 55$ Full boardのオプションを選択すると110$

 

グレイ(GREY)

所在地:Wコースの北西 グレイ氷河から歩いて20分ほど
Wコースの中央のイタリアーノキャンプ場周辺を朝に出発した場合はこちらに泊まることになると思います。私はキャンプ地が満員で予約できなかったので山小屋に泊まりました。なかなか立派な山小屋でした。調理に使う専用の小屋も用意されており、みんなそこでパスタなどを調理して食べていました。

宿泊形態一覧
形態 料金 備考
キャンプ場 8$~ Full boardのオプションを選択すると63$
山小屋 35$ Full boardのオプションを選択すると90$

 

Dickson

所在地:Oサーキットの北部中央
予約フォームで確認しただけですが、予約するにはグレイ、後述のLos Perrosと同時に予約しないといけないようです。

宿泊形態一覧
形態 料金 備考
キャンプ場 8$~
山小屋 不明

 

Los Perros

所在地:Oサーキットの北西

宿泊形態一覧
形態 料金 備考
キャンプ場 8$~

 

山小屋、キャンプ場で寝袋などをレンタルすると割高

現地で寝袋などを借りることができます。重い荷物を持たずにトレッキングができるので体力に自信のない人にはかなりおすすめですが、オプション利用料が割とかかります。
日本からテントや調理器具などを持っていくのが一番安上がりですが、持っていない人はプエルトナタレスで借りていく方が宿泊地で借りるよりもかなり安くあがります。

実際のトレッキング時の記録は以降の記事で書いていきます。

キルギス人、カザフスタン人はめっちゃ親切

世界一周中に親切にしてもらったことはいろいろな国で何度もあった

ただ自分はカザフスタンとキルギスで受けた親切が一番印象に残った。というのはスーダンやイラン、バングラデシュでやたらと親切にされたという話は聞いたことがあったが、中央アジアでそのようなことは聞いたことがなかったためである。

さらに日本で「おもてなし」という言葉が流行ったらしいが、これらの国の「おもてなし」もすごいと感じた。

 

まず中国のカシュガルからウルグチャットの国境を通過して陸路でキルギスに入ったわけだが、この過程でヒッチハイクをした。自分が乗ることになった車をチャーターしていたキルギス人家族に招かれ、家に泊めてもらえた。

中国の旅行から親戚が帰国するということでこの家族の家に親戚一同が集まっていたらしい。急に泊まることになったにも関わらずみんな大歓迎してくれた。

 

さらに翌日はその家族の長の孫にあたる同世代の学生2人がオシュの観光に連れて行ってくれた。

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オシュにあるスレイマン山から見た景色
ここには滑ると体に良いと言われるツルツルの岩もある。現地人は滑りまくっていた。

本当に楽しかった。

 

カザフスタンでは乗り合いタクシーに乗ったら、運転手がやたらと話しかけてきて、列車の時刻を言うと他の乗客を降ろした後にそのまま自分の家に連れて行ってくれた。

 

後から運賃とは別に追加で料金を取るのじゃないかと思い心配になったが、ただのいい人だった。

 

家では奥さんと子供が出迎えてくれ、おいしい夕食をごちそうしてくれた。
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これ以外にも後から食事が出てきたが時間の都合上それほど食べれなかった。

そして大量のお菓子を渡され、駅まで車でぶっとばして動き出した列車になんとか乗れた。

 

日本だと誘拐犯と間違われそうなことがこういう国では普通に起こるからびっくりする

ちなみにこの乗り合いタクシー運転手の家は超大型テレビがあり、室内もかなり広くて綺麗だった。乗り合いタクシー運転手は儲かるようだ。

 

カザフスタンは宿代がかなり高いので6000円以上の宿しか見つからず、1000円くらいで泊めてと頼んでみたら普通に泊めてくれ、次の日も駅まで送ってくれた人もいた。
他にも道を聞いたら一緒に来てくれ、タクシー代も払ってくれたひとや、車で目的地の宿まで送ってくれた人もいた。

 

このあたりの地域では外国人と言っても旧ソ連の国の人ばかりで、日本人は珍しいらしい

 

珍しいから大歓迎してくれるのもあるとは思う. とは言うもののお店で買い物をするような自分が客である時だとそれほど親切にされることはない

 

日本の場合はお金をもらって提供するサービスに関しては非常に丁寧なので、これは日本の逆だなと感じた。

 

それほど有名な観光名所がないキルギスとカザフスタンですが、キルギスならビザがいらない、カザフスタンビザも無料ですぐ取れるのでこのように人の親切心を感じるために旅行してみるのも悪くないかなと思いました。

 

キルギスのビシュケクで取るカザフスタンビザについてはここで書いてます。
カザフスタン・アゼルバイジャンなどの中央アジア・コーカサスのビザ情報と概要